
働きたいけど、ビザや会社の関係で働けない・・・
でも海外でしかできないことをやってみたい。



そんな方にオススメなのは「日本語教師のボランティア」。
ボランティアだけど、とてもよい経験をさせてもらっているよ!
駐在妻や海外生活者の中で、「働けないけど、海外でしかできないことをやりたい」「社会との接点を持ちたい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私はオーストラリアで「日本語教師のボランティア」をやっていますが、英語が苦手な私でも楽しみながら取り組むことができています。
本記事では、日本語教師のボランティアの内容や駐在妻にオススメの理由などを、駐在妻である私の体験談も含めご紹介します。
日本語教師のボランティアって?どこで見つけるの?


まずは、日本語教師のボランティアの内容から見ていきましょう。
日本語教師とは、現地の生徒に日本語を教える仕事
日本語教師とは、その名の通り「日本語を学びたい現地の人に、日本語を教える」仕事です。
海外では、実にさまざまな場所で日本語を教える機会があります。
- 小・中・高校の第二言語(日本語選択クラス)の授業
- 学校で日本語選択をしている子供のチューター(家庭教師)
- 永住者で、日本語を学びたいと思っている子供
- 日本語や日本文化に興味がある大人
- ビジネスで日本語を使うため、学びたい大人 など
ただ、この中で日本語教師の「ボランティア」となると、学校での授業補助が一般的です。
私が従事しているのも、中・高一貫校の日本語クラスの補助の仕事です。
学校以外の日本語教師の仕事はお金をもらうものが多く、あとで紹介する日本語教師の資格があると優遇されることも多いです。
どこで日本語教師の仕事を探す?
仕事の探し方も、地域によってさまざまです。
- 現地の求人サイト
- 現地の日本人向けサイト・掲示板
- facebookの日本人向けコミュニティ、日本文化に関するコミュニティ
- 第二言語で日本語クラスがある学校をネット検索し、直接問い合わせる
- 現地のハローワーク的施設で紹介してもらう
- 日本語教師をしているお友達に紹介してもらう など
案外、facebook、日本人向けサイト・掲示板などでも仕事紹介がなされていたりするので、まめにチェックしてみるとよいかもしれません。



私は、友人の紹介でボランティアを始めることができました。
オーストラリアの中学&高校で日本語教師ボランティアをした体験談
続いて、私が日本語教師ボランティアをしている中学&高校での体験談をご紹介します。
ボランティアの仕事のメインは「会話練習」
日本語教師ボランティアの仕事は、学校やクラスを受け持つ先生の方針にもよりますが、多いのは「会話練習」です。
- 生徒との1対1での会話練習がメイン
- 日本語で質問し、生徒に日本語で答えてもらう
- 高学年では、生徒のスピーチを聞いて日本語で自由に質問する
- 小学校では、簡単な単語や文章を皆の前で読み上げることも
- 日本の文化(折り紙、習字、料理など)を教えることもある
基本的に読み書きは先生が教えてくれることが多いので、ボランティアとしてはひたすら会話練習のお手伝いをします。
それ以外にも、日本の文化を教える機会もあるので、折り紙、習字、巻きずし作りなど何か得意なことがあるとよいかもしれません。
会話練習のイメージ
たとえば、日本語を学習し始めたyear7(中学1年生)、year8(中学2年生)の授業では、以下のようなイメージです。
ボランティア「あなたの名前は何ですか。」
生徒「私の名前は、〇〇です。」
ボランティア「あなたの家族は何人ですか。」
生徒「私の家族は、4人です。父と、母と、兄と私です。」
それが、だんだんと学年があがるにつれて、レベルアップしてきます。
ボランティア「昨日は何時に寝ましたか。」
生徒「昨日は11時に寝ました。」
ボランティア「何をしていましたか。」
生徒「勉強とゲームをしていました。」
ボランティア「日本とオーストラリアの学校の違いは何だと思いますか。」
生徒「日本の高校生の多くは、塾に通い、よく勉強をします。オーストラリアの高校生で塾に通う人はほとんどいません。また、日本の学校では掃除がありますが、オーストラリアではありません。」
ボランティア「日本の魅力について教えてください。」
生徒「日本には多くの神社や寺があり、歴史が感じられる場所が多くあります。たとえば、京都には~」
正直、year12(高校3年生)の日本語になると、中には第二言語とは思えないくらいしっかり話す生徒も出てきます。
駐在妻に日本語教師ボランティアがオススメな理由


日本語教師ボランティアを2年近く続けていますが、駐在妻ととても相性がよいと感じます。その理由を見ていきましょう。
日本語話者であることを生かせる仕事!英語が話せなくても大丈夫
現地で仕事を探そうと思っても、正直英語が話せなかったら採用されない仕事がほとんどです。
しかし、日本語教師のボランティアは日本語話者であること、日本人であることが生かせる唯一の仕事とも言えるのではないでしょうか。
仕事内容は、基本的に「会話練習」がメイン。会話練習は日本語で行われるため、日本語さえ話せればOKです。
日本語が伝わらずたまに英語を話すこともありますが、そもそも会話の内容は中学英語レベルですので、何とかなります。
どうしても日本語でコミュニケーションが取れないときは先生に声掛けすれば大丈夫です。
現地の学校事情・語学教育の最前線を見れる
子供の小学校や幼稚園でもロスター(ボランティア)で入ることはありますが、中学・高校の授業に毎週のように入れてもらうと、現地の学校事情を肌で感じることができます。
たとえば、オーストラリアの私が行った中高一貫校では、授業中も生徒は活発かつ自由に発言し、先生と双方向にコミュニケーションをとりながら学習する姿勢が印象的でした。
また、語学教育においても、会話練習に重きを置いているため、year1(中学1年生)から日本語を学び始めたとしても、卒業する頃には驚くほどスピーキングが上達しています。
他にも、第二言語以外にもどのような授業をやっているか、現地の受験形式なども知ることができ、とても勉強になりました。
社会とのつながりができる
駐在妻をしていると、海外の現地コミュニティに打ち解けられるわけでもなく、孤独感を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、日本語教師ボランティアをすると、社会との接点を持つことができます。
子供の学校関係や日本人会などとは別に、自分の居場所ができることは意義のあることだと私は感じました。



ボランティアだから、ビザや会社の就労制限などを気にせず社会とつながれることもよいよね!
日本語教師になるために必要な資格とは?
募集内容にもよりますが、日本語ボランティアの場合は資格がなくてもできることがほとんどです。



私も日本語教師の資格はないけど、ボランティアをしているよ。
ただ、ボランティアではなく日本語教師としてお金をもらうのであれば、資格がある方が優遇されるでしょう。
日本語教師になるためには、3つの方法があります。
①日本語教育能力検定試験に合格する
まず、一番メジャーなのは、「日本語教育能力検定試験」に合格する方法です。
- 公益財団法人日本国際教育支援協会が主催日本語や日本語教育に関する知識を問う試験
- 毎年10月に開催
- 札幌、仙台、東京、愛知、大阪、広島、福岡の7カ所で開催
※海外からのオンライン受験はできない - 年齢・学歴は不問
- 合格率は毎年28%前後
ユーキャンなどでも日本語教育能力検定試験の講座がありますので、受講したうえで試験に臨むと安心です。


②420時間の「日本語教師養成講座」を修了する
たとえば、三幸日本語教師養成カレッジ、ヒューマンアカデミー、アルクなどで日本語教師養成講座を受講修了すれば、日本語教師と名乗ることができます。
講座内容にもよりますが、大体半年~1年程度で受講完了できます。
ただし、これも講座によっては一部オンラインであるものの、実技は対面である必要があるものも。
海外居住者でオンラインで全て受講したい場合は、事前にスクールに実施概要を確認しましょう。
説明会に参加することで、日本語教師について理解を深めることもできるかもしれません。
③大学・大学院で「日本語教育主専攻(または副専攻)」を修了する
大学や大学院で日本語教育について修了すると、日本語教師になることもできます。
しかし、これは費用と時間がかかるため、駐在妻や海外居住者にとっては現実的ではないでしょう。
まとめ:駐在妻に日本語教師ボランティアはオススメ
以上、日本語教師ボランティアを私自身が取り組んだ経験をもとに、その内容やオススメの理由をご紹介しました。
英語ができなくても、日本語話者であることを生かして貢献できるやりがいのある仕事です。
興味のある人は、ぜひチャレンジしてみてくださいね!



もっと日本語教育について学んでみたい人は、こちらの本が導入にオススメだよ。


駐在妻・海外在住者におすすめの副業紹介の記事はこちら。


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